領解文のこころ
 
妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
今、京都・西本願寺では、蓮如上人の500回遠忌の法要が
勤められていますが、皆さんよくご承知の通り、
 
蓮如上人は、ご文章をお書きいただいたのをはじめ、
毎日のお勤めには、正信偈を拝読しようと、お勧めいただいたり、
 
お寺の法座の後には、「領解文」という
浄土真宗の教義を会得した、そのままを全員が口に出して、
大声で述べるようにお決めいただいたといわれます。
 
その領解文を現代語に訳しますと。
次のようになります。
 
わたくしは、さまざまな計らいをまじえた
自力の心を投げ捨てて、
 
「 阿弥陀如来さま、わたくしの来るべき
  浄土往生の一大事について、
  あなたの救いの働きにおまかせします」と、
ただ一心に頼みにいたしております。
 
如来におまかせしたとき、往生成仏の身と定まり、
如来の救いは確定したと信じて、その後の称名念仏は、
如来の御恩に報いるものであると、
喜びのうちに、お称え申しております。
 
この「 信心正因・称名報恩」の道理が、
聞き分けられたことも、浄土真宗を開かれた
親鸞聖人が、この世におでましなされたおかげ、
 
また、その後、代々、教えをひき継がれた、
よき導き手の方がたのお勧めのおかげであると、
ありがたく存じております。
 
このように念仏申す身となったからには、
定めおかれた御きまりは、生涯、守り通す決心であります。
 
浄土真宗では、法座の終わりに、
この領解文を全員大声で称えることを
この500年の間続けて来ました。
 
領解文の領解とは、念仏のいわれを正しく聞き分け、
疑いがはれることをいいますが、
この領解文をお書きいただいたのも、
蓮如上人であったと言われています。
 
妙念寺電話サービス、次回は、4月9日に新しい内容に変わります。
 
 
 
                      ( 平成10年 4月 2日〜 第271回 )