第1278回 南無阿弥陀仏とは

 平成29年 7月27日~

な 何で 二千五百年も前の古い教えを、大事に受け継いでいるのか。
  科学が進んだ現代には、もう役に立たないのではないかとの声もあります。


も もっと、生活を豊かにし、楽しさをもたらす、そんな教えが現代には
   必要なのではないか、目に見える成果や、数字で証明できるような
   そんな教えが期待されているのではないかと。

あ 阿弥陀如来という仏さまは、他の仏さまとは、まるで違った仏さまだと
   お釈迦さまは教えてくださっています。
  普通は、人並み以上に努力して、頑張った人を選び出し、ご褒美に
   救おうという仏さまを想像しますが、そうではなく、すべての人を、
   一人残らず救いたいという願いをもった、ちょっと変わった仏さまだ
   というのです。

み みんなを一人残らず救うということは、優秀な人や、いい人だけ
   ではなく、悪いことをした人も、ダメな人も、残らず救うという、
   われわれの常識を超えた願いを持った仏さまです。 

だ 誰もが救われるのならば 程度が低く、そんなに有り難くないようですが、
   よく考えて見ると、家族を捨て、財産を捨て、出家して修行をすることや
   戒律を守り、競争に勝ち残ることなど、とても出来ない、この私のための
   教えだと思えてきます。

ぶ 物質的な豊かさだけを求めるのではなく、この教えに出会い、自分の
   本当の姿を正確に見る力が与えられると、自分の努力だけではなく、
   ささえられ、生かされている自分であったと、真実の自分の姿が
   発見できるのです。

つ つらく 苦しい人生、闘いの連続の人生だと思えていたものが、
   お念仏の教えに出会って、正確に見る能力が育てられていくと
   私を生かすために多くの生き物が命をなげだし、多くの人びとが汗を流し、
   苦労し、数々の願いが、はたらいていることに 気づかされます。

「南無阿弥陀仏」は その真実に気づかせ、感謝の気持ちを表す言葉です。
 南無阿弥陀仏は、阿弥陀仏の国、お浄土へ生まれさせ、阿弥陀仏と
 同じ能力を与えて、この私に 仏になって活躍してほしいとの呼びかけです。

 阿弥陀仏のこの願いに気づかされ、自分本位でわがままな私が、
大きな力と役割を与えられ、他の人の為に活躍出来る仏さまになる。
そして、今その見習い、すでに浄土に生まれることが内定しているのだと、
味わえてくると、未来が明るくなります。

南無阿弥陀仏の人、すべてが、一人残らず、大きな夢と希望、生き甲斐がもて、
こころから喜べる有り難い教えです。
先輩たちは、この南無阿弥陀仏を、可愛い子や孫に、是非相続してほしいと
願っておられます。


          


           私も一言(伝言板)