佐賀産オオクワガタと佐賀の現状
オオクワガタの数ある産地の中で、佐賀県産はとても良い評価を受け光栄に思います。
しかし、いろいろなメディアで佐賀県産オオクワガタが紹介されるたびに乱獲が進み、今ではあちらこちらの木々にナタが入れられたり、煙幕を焚かれたりしています。
オオクワガタの数も激減しているようで、ここ数年天然個体を見たことない有様で、F1を手に入れるのがやっとです。
このような状況の中、インターネットなどを通じて、佐賀県産のF1個体が数多く販売されているのが不思議でなりません。
ラベルの明記により付加価値をつけるのはいいのですが、牛肉や米のように産地を偽ったりしないよう気を付けたいものです。
佐賀県産の特徴は極太のアゴと幅の広い頭です。佐賀県産だからと言って全部がそうだとは限りません。細いアゴも中にはいます。生息地を紹介すると、筑後川流域の千代田町、三根町、北茂安町などがあり、他には日の隈、蓮池、久保泉があげられます。ただ採集となると、かなり困難だと思います。特に筑後川沿いは何年か前に、ある雑誌で紹介された後いきなり材がなくなる始末。他の生息地も佐賀県産オオクワガタの人気が増すに連れ、乱獲のほうも進むいっぽうです。
乱獲は佐賀県だけの問題ではないと思われます。能勢や山梨も厳しい環境になっていることと思われます。
上の写真は大きなウロに煙幕を焚いた後です。たぶん去年の夏の樹液採集時に煙幕を焚いたのだろう。うもう半年以上経ってもいまだに煙幕の後はくっきりと残っている・・・もうここにはクワガタは来ないだろうな。写真には撮らなかったが、他に木に登りやすいように大きなクギを打ってある木も何本か見かけた。上にあるウロにも煙幕を焚いてあるだろう。
佐賀県から天然のオオクワガタが居なくなるのも時間の問題かもしれない。
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