第510回 十種の利益
平成14年 10月31日〜
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秋の実りの季節ですが、信心の人には、当然に利益が
身にそなわってきます。
親鸞聖人は、それを現生 (げんしょう) に十種の益が
あると述べておられます。
一 目に見えぬ方々から護られる
(冥衆護持の益・みょうしゅごじのやく)
二 この上もなく尊い功徳が身にそなわる
(至徳具足の益・しとくぐそくのやく)
三 罪悪を転じて念仏の善と一味になる
(転悪成善の益・てんまくじょうぜんのやく)
四 諸仏に護られる
(諸仏護念の益・しょぶつごねんのやく)
五 諸仏にほめたたえられる
(諸仏称讃の益・しょぶつしょうさんのやく)
六 阿弥陀如来の光明につつまれて、つねに護られる
(心光照護の益・しんこうしょうごのやく)
七 心が真によろこびに満たされる
(心多歓喜の益・しんたかんぎのやく)
八 如来のご恩を知らされ、報謝の生活をする
(知恩報徳の益・ちおんほうとくのやく)
九 如来の大悲を人に伝えることができる
(常行大悲の益・じょうぎょうだいひのやく)
十 やがて仏になると定まった正定聚の位に入る
(入正定聚の益・にゅうしょうじょうじゅのやく)
ところが、これらの利益は、物質的なものではありません。
信心すれば物質的な望みを、いきなりかなえられるように
説く教えもありますが、そういう因果の道理にははずれた
ことは浄土真宗ではいっさい説きません。
十番目の「やがて仏になると定まった正定聚の位に入る」と
いう利益は、他のすべての利益のでてくるもとですが、
では、「仏になる」とは、このわたくしがどうなることでしょうか。
お念仏の人に備わる利益を、どうぞ体験していただきたいものです。
妙念寺電話サービス次回は、11月7日に新しい内容に変わります。
浄土真宗必携 浄土真宗の教え
信に生かされて この世の利益より
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