第1181回 一本の藤蔓

平成27年 9月17日〜

 雨台風の影響で 川が氾濫し、大きな被害が出ています。
「石下」という地名、昔、時代劇のロケでお世話になった所であろうと

心配しています。地域の消防団のみなさんに雑兵の姿で参加いただいたり、
出演者やスタッフの昼食を炊き出しいただくなど、地元の平将門の

番組のため大歓迎を受けました。

広い草原があり騎馬軍団も走り、人馬入り乱れての合戦のロケでした。
その場所がどこだったのか、思い出せませんが、きっと広い河原では

なかったかと思います。堤防はあってもそう高い堤防ではなかったように
思います。

 テレビでは濁流に飲み込まれた家のベランダや屋根の上に逃げた人、
電柱につかまる人が、次々にヘリコプターで釣り上げられ、

救助されていきます。

一本のロープでつり上げられる姿を見ながら、お釈迦さまのこんな例えを
思い出しました。



一人の旅人が、虎に追われ崖っぷちに追い詰められました、そこには
一本の木があるものの木に登っても、木登りできる虎には食べられてしまう。
見ると、その木には一本の藤蔓が巻き付いている。
その藤蔓につかまって、崖にぶら下がり難を逃れようとしました。


下をみると、三匹の毒竜が落ちてくるのを待ち構えており、上をみると
虎が牙をむいてにらみつけている、絶体絶命の状態です。

気づくと、つかまっている藤蔓を、白と黒のネズミがかじっているではありませんか、
慌てて藤蔓を揺らして、ネズミを追い払おうとしますが、逃げません。

そのとき、何かが落ちてきました、藤蔓を揺すったために、蜂の巣から蜂蜜が
落ちてきたのです。

旅人は、その甘さに気を奪われ、次はいつ落ちてくるか、早く落ちてこいと
待ち構えている、
これが私たちの現状だというのです。


白黒のねずみは昼と夜を表し、刻々と命がつきようとしているのに、
ミツを待ち望んで、その危うさに気づかずにいるというのです。

一日も早く、お念仏の教えに出会わないと、もう時間はない、
早く気づけ、出会えとの教えだろうと思います。


もう 時間は無いのです。 今どうぞ 南無阿弥陀仏を


         


           私も一言(伝言板)