第1169回 どのいのちも 生きようとしている

 平成27年6月25日〜

ルンビニ保育園では、金魚を飼っています。
先生は、いつも子どもたちに、
「金魚を大切に育ててね。いのちを大切にしようね」

と、話しかけていました。

 そんなある日、給食にイワシが出てきました。
「みんな、残さすにしっかり食べようね」
と先生が言うと、リョウ君が、

「キンギョもイワシも、おなじいのちなのに、イワシはたいせつじゃないの?」
と聞いてきました。

答えに困った先生は、どんなふうに答えたらいいのか、

あとで園長先生に尋ねました。

 すると、園長先生は、
「私も、上手な答え方はできません。だって、どのいのちも生きようと
しているでしょう。そのいのちをとって、それを食べながら生きているのが、
私たちですよね。そのことを、忘れないでおきましよう」

と答えられました。

 生きようとしていたいのちをいただいたからこそ、今日の私たちがあるのです。 

                       (きたじま ぶんゆう)

    親子で読める「ほとけさまのお話」より

         


           私も一言(伝言板)